2021年1月26日(火)

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ワキの多汗症とは?症状・原因・対策を徹底解説!

ワキから大量の汗が出る……、汗臭さが気になる……などにお悩みの方は少なくありません。このような症状がある方は、ワキの多汗症(腋窩多汗症:えきかたかんしょう)の可能性があります。日常生活に支障をきたす場合もありますので、適切に対策することが大切です。ここでは、ワキの多汗症の症状や原因、対策方法について詳しくご紹介します。

監修:花房 崇明 先生(医療法人佑諒会 千里中央花ふさ皮ふ科 院長)

    ワキの多汗症とは

    ワキの多汗症とは、ワキから通常よりも多くの汗が出る状態のことです。ワキの多汗症は、「腋窩(えきか)多汗症」ともいいます。「腋窩」とは「ワキの下のくぼみ」のことです。

    汗を分泌する汗腺には、「エクリン腺」と「アポクリン腺」があります。アポクリン腺から出る汗には脂質やタンパク質などが多く含まれているのに対し、エクリン腺から分泌される汗には脂質やタンパク質などがほとんど含まれていません。

    ワキの多汗症は、何らかの原因でエクリン腺から多量の汗が分泌された状態です。なお、多汗症と間違えられやすい「ワキガ」では、アポクリン腺から出た汗に含まれる脂質やタンパク質などを皮膚の常在菌が分解して独特のニオイを発生させます。

    ワキの多汗症の症状

    ワキの多汗症では、どのような症状が現れるのでしょうか。ワキガとの違いも踏まえて、詳しくみていきましょう。

    汗ジミができる

    ワキの多汗症の方は、多量の汗によって服に汗ジミができます。水色などの明るい色やグレーのTシャツやワイシャツなどを着ると、汗ジミが目立つでしょう。汗ジミに対して、不潔な印象を持っている方は、コンプレックスに感じてしまうかもしれません。

    多量の汗によるにおいが気になる

    ワキの多汗症では、先ほど解説した「エクリン腺」から大量の汗が出ます。エクリン腺から出る汗は本来は無臭ですが、皮膚の表面で垢や皮脂とまじりあい、皮膚常在菌が分解すると、酸っぱいにおいや雑巾のようなにおい、といった、いわゆる「汗臭い」においを発生させます。

    なお、ワキガのにおいは「アポクリン腺」からの汗に含まれる脂質やタンパク質などが分解されて発生する独特のにおいで、汗臭いにおいとは大きく異なります。

    ワキの多汗症の原因

    それでは、ワキから多量に汗が出る原因について、詳しくみていきましょう。

    体温の上昇

    人間は、運動や入浴などで体温が上昇すると、エクリン腺から汗を分泌します。その汗が蒸発するときに熱を奪うことで体温を下げるのです。ワキの多汗症の人は、体温が上昇したときに必要以上に汗が分泌されます。

    自律神経の乱れ

    自律神経は交感神経と副交感神経で成り立っており、交感神経が優位になると汗腺の働きが活発になります。ストレスや緊張、不安、更年期障害によって交感神経が優位になることで、汗が多量に分泌されるのです。

    味覚

    辛み成分であるカプサイシンなどは、痛覚神経を刺激して交感神経を刺激し、汗腺に発汗命令を出すことで発汗を引き起こします。

    神経障害

    パーキンソン病では、自律神経が障害されることで発汗に問題が起こる場合があります。パーキンソン病は、汗の分泌が増えるほかにも、不安や不眠、うつなど、さまざまな精神的な症状が現れます。

    薬の副作用

    非ステロイド系抗炎症薬、ステロイド剤、睡眠導入剤、向精神薬などには、汗が大量に出る副作用があります。副作用が現れるかどうかは、実際に使用しなければわかりません。もし、薬の使用後に汗が増えた場合は、薬の変更・中止が必要かどうか医師か薬剤師に相談しましょう。

    感染症

    風邪やインフルエンザ、新型コロナなどの感染症にかかると、免疫反応として体温が上昇します。そして、上昇した体温を下げるために汗をかくのです。このときに、必要以上に汗をかいた場合は多汗症の可能性があります。

    原因不明

    ワキの多汗症は、その原因を突き止めて取り除くことで改善が期待できます。しかし、中には原因がわからない「原発性腋窩多汗症」と呼ばれる多汗症もあります。この場合は、「対症療法」で症状を緩和するしかありません。

    ワキの多汗症の対策

    ワキの多汗症の対策方法には、「医療機関で治療を受ける」と「ワキ汗を抑えるグッズを使う」の2つがあります。ワキの多汗症の対策方法について、詳しくみていきましょう。

    医療機関で治療を受ける

    ワキの多汗症には、次の治療法があります。

    • 塗り薬、飲み薬
    • ボツリヌス注射
    • マイクロ波治療
    • 胸部交感神経遮断手術
    • 汗腺を取り除く手術

    多汗症の症状や重症度、効果、予算などを踏まえ、医師と話し合って治療法を選びましょう。ワキの多汗症への治療法について、詳しくは、こちらの記事で解説しています。

    腋窩多汗症(ワキの多汗症)の治療法とは?具体的な方法・効果・リスクを解説!

    ワキ汗を抑えるグッズを使う

    ワキ汗を抑えるグッズを使うことで、多量の汗による悩みが和らぐ可能性があります。ワキ汗を抑えるグッズには、制汗剤、汗を吸収して汗じみを防ぐワキ汗パッドなどがあります。多汗症はストレスや不安、緊張などで悪化する場合があるため、日ごろから対策しておくことが大切です。

    まとめ

    多汗症による多量の汗に悩むことで、症状が悪化する恐れがあります。汗じみや汗臭さに悩んでいる方は、医療機関で早めに治療を受けましょう。ワキの多汗症の治療法は、塗り薬や飲み薬による薬物療法やボツリヌス注射、マイクロ波治療器などさまざまです。医師と話し合って、自分に最適と思われる治療を受けましょう。

     

    まずは気になるワキ汗レベルをチェック!→セルフチェック

    ワキ汗に対する対処法をまとめたページはこちら→ワキ汗の対処法